相続を待たない

隣りの席の人も帰りたいだろう。私が変わった。 そして先ほどの大喧嘩へと話がもどる。 「言ったでしょ?言ってあるはずでしょ?」 「データが直ってないですよ。データに無い事をやれと?」 「緊急!緊急!」 「休んでて緊急?」 「あの時否定しなかったでしょ?!」 「言うこと6回くらい変わってるけど、どれを否定しなかったの?」 こんな調子で無限ループ。 その営業キレ男の理屈では、 雑談で否定しなかったら肯定したも同然!ということらしい。 まるで、嫌いと言われなかったから好きなはずだとばかり 脳内で彼女にしていた女の子が、彼氏とデートしてたら 「この浮気者!」と突然キレて刺し殺すみたいな理屈だよな・・・ どうでもいいが、1週間もほったらかしておいて 「昨日今日急に言われても」ってなんだよ。 それはこっちのセリフだよ。 2時間半という中途半端な睡眠時間でイライラしていたせいもあり 「今からそっち(事務所)に行きます!待っててください!」 「相続を待たないよ。」 電話を切ってしまった。もう課長以外ひとりも居なくなっていた。 課長にざっと事情を説明し、ふたりで戸締りをして電気も消し、 すみやかに帰宅した。